能登半島地震について

令和6年能登半島地震により犠牲となられた方々に心よりお悔み申し上げるとともに、被害に遭われました皆様に心よりお見舞い申し上げます。

このたびの地震により、日本の漆器を代表する輪島塗を中心に、能登半島および周辺の伝統的工芸品の産地において、多くの伝統的工芸品産業関係者が被災されました。
ご自宅のほか、工房や貴重な道具、お店や大量の在庫なども失い、厳しい寒さのなか過酷な避難生活を強いられるなど、言葉では言い表すことのできない状況が続いています。

経済産業大臣の指定を受けた伝統的工芸品は、現在241品目を数え、長い歴史を経てなお全国各地で高度な技術、技法により作られ、今日まで使い続けられてきましたが、日本人の暮らしの変化による需要の減少や後継者の確保難、原材料の枯渇や価格高騰による入手難など、伝統的工芸品産業が直面する課題は少なくありません。

このような厳しい状況の中で、更に追い打ちをかけるこの震災は、被災地の伝統的工芸品の存続の危機であり、日本の伝統的工芸品全体への影響もはかり知れません。

この地震の被害に対し、国においても被災中小企業・小規模事業者支援措置雇用調整助成金の特例措置など災害復旧・事業継続のための数々の施策を用意していただいておりますが、私どもも被災した産地支援のための募金を開始し、併せて伝統的工芸品を数多く作り出しているこの地域を支援するための方策を検討し、実施していくこととしております。

日本のものづくりと生活文化を象徴する伝統的工芸品を、絶やすことなく次代に伝えるため、それぞれの産地が連携し、被災地を全面的に支援して行きたいと考えておりますので、皆さまのご協力をなにとぞよろしくお願い申し上げます。 被災地域の一刻も早い復旧、復興を心よりお祈りいたします。


一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会
代表理事 原 田  元

伝統的工芸品産業振興協会とは

一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会は、伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づき、伝統的工芸品産業の振興を図るための中核的機関として、国、地方公共団体、産地組合及び団体等の出捐等により設立された財団法人です。

全国の伝統的工芸品産業の振興を図るとともに、一般消費者、生活者が伝統的工芸品を正しく理解していただくことを目的として、国、地方公共団体、産地組合及びその他の機関の協力を得て各種事業を行っています。

伝統的工芸品のシンボルマークについて

伝統マークは、経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークです。
経済産業大臣が指定した技術・技法・原材料で制作され、産地検査に合格した製品には、伝統マークのデザインを使った「伝統証紙」が貼られています。この伝統証紙が貼られている製品は、検査を実施したものであり、品質について誇りと責任をもってお届けする製品です。

経済産業大臣指定伝統的工芸品とは

  • 生活に豊かさと潤いを与える工芸品
  • 機械により大量生産されるものではなく、製品の持ち味に大きな影響を与えるような部分が職人の手づくりにより作られています。
  • 100年以上前から今日まで続いている伝統的な技術や技法で作られたものです。
  • 品質の維持や持ち味を出すために、主要な部分が100年以上前から今日まで伝統的に使用されてきた材料でできています。
  • 一定の地域において、ある程度の規模を形成してつくられてきたものです。

※伝統マークのご使用にあたっては、当協会までお問い合わせください。

2025年度「伝統的工芸品公募作品展」展示会情報

会場:国立新美術館 1D展示室

会期:2025年11月26日(水)~12月8日(月)

時間:10時~18時(最終日は13時まで)

※入室は閉室の30分前まで
※12月2日(火)休館

令和6(2024)年度まで開催した「日本伝統工芸士会作品展」と「全国伝統的工芸品公募展」とを統合し、2025年度より「伝統的工芸品公募作品展」を新たに開催いたします。
「内閣総理大臣賞」「衆議院議長賞」などの栄えある賞を授与するほか、「国立新美術館(東京・六本木)」で全作品を展示するなど、魅力的なコンクールを目指します。
皆様の技術・技量を世に示すチャンスです。ぜひ奮ってご参加ください。

うるしの、チカラ。

天然素材の漆には、ウイルスや菌の抑制効果があることが科学的に証明されています。

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